ExcelVBAではじめるバイナリーオプション自動取引

3. 自動取引について

a. 自動取引とは


手動取引と自動取引

 手動取引とは取引タイミングやポジションを自分で考えて手動で発注を行う、いわゆる普通の裁量取引です

 それに対して自動取引とはタイミングやポジションの判断、発注を全てコンピュータプログラムで処理することにより、自動的に行う取引です。自動売買とも呼ばれます。

シグナルの利用

 買いシグナル、売りシグナルという言葉がありますが、様々な情報の分析により、あるタイミングでの取引が有利だと判断できる場合に推奨するポジションを示すサインをシグナルと呼びます。

 複数のテクニカル指標に基づいて複雑な計算を行って算出され、数多くのシグナルが有料、無料で配信されています。

 手動取引にシグナルを利用する場合、シグナルを確認した後に手動で発注を行う必要があるため、スピーディな取引は行いにくいという問題点があります。

自動取引のメリット

 裁量で手動取引を行う場合、取引中に冷静な判断力を失ったり精神的に疲れてしまうことがありますが、自動取引はプログラムが予め定められた条件に従い、従順に取引を遂行し続けます。

 また、手動取引には多くの時間を費やす必要がありますが、自動取引ならば自動的に全ての情報の分析、発注が行われるため、取引期間中に他の作業をすることができ、時間を有効に使うことができます。

 特に、電源供給とインターネット接続さえ途絶えなければ24時間稼働も可能であり、人間には真似することができないことだといえます。

自動取引のデメリット

 人間と違ってプログラムされていないことはできないため、ニュースによる急な相場変動などに対応してパフォーマンスを向上させることは基本的にできません。

 また、いわゆる「野生のカン」が働くこともありません。

自動取引ツールの作成、使用にあたっての注意点

資金管理

 自動取引を行う場合、資金が増えるのも自動ですが、減るのも自動です。

 バイナリーオプションでは1回の取引での損失は限定されていますが、複数回の取引を自動で繰り返すことにより、気が付くと口座残高を全て失っている可能性は十分にありますので、残高管理はくれぐれも慎重にしてください。

過剰アクセス

 常識的な頻度を超えてwebページへのアクセスを繰り返すことによりアクセス先のサーバに必要以上の負荷をかける行為は、民法上の不法行為及び刑法上の威力業務妨害罪等に該当する場合があります。

 参考:岡崎市立中央図書館事件

 プログラムを使ってwebサイトへアクセスする場合、情報を取得するサイトへの連続アクセスによる負荷を考え、ツールを使わなければできないほどの頻度で長時間にわたりアクセスを繰り返すことのないよう、十分に注意してください。

セキュリティ

 自動取引ツールの起動中、PCに対する操作が可能です。

 他人が容易にPCに触れることができる環境で自動取引を行う場合、ログインID、パスワード、その他の重要な情報に他人がアクセスするリスクを十分に認識してください。

要注意事項(重要)

 取扱業者によっては自動取引ツールの使用を認めていない場合がありますので、利用規約等を確認する必要があります。

 最悪の場合、以下の例のように取引制限されてしまう場合もあります。

 参考:クリック証券のBOで2000万儲けたニコ生主が口座凍結に

 自動取引ツールの使用が規約違反か否かの判断は取扱業者にゆだねられていますが、基本的にサービスを提供する側の迷惑になるような行為は行わない方が賢明です。