ExcelVBAではじめるバイナリーオプション自動取引

5. バックテストについて

a.バックテストの手法


バックテストの手法

 ここでは、成績を検証するために必要な作業であるバックテストについて簡単に説明します。

バックテストとは

 例えば「3分前より円高になっている場合が6連続したら、次回円安を購入する」のようなルール(シグナル)を決めたとして、実際に採用するにあたってこれが有効か否かを判定しなければいけません。

 この例は「6回も円高が続いたんだから、次は円安になるだろう」という逆張りの思考に基づいていますが、同じ状況で「6回も円高が続いたんだから、次も円高になるだろう」と考えることもできます。いわゆる順張りです。

 また、「それまでの結果がどうだろうと、円高か円安かは1/2だ」と考えることもできます。ただ、この考え方は各回が1/2の確率で独立抽選されているわけではない為替相場においては正しくありませんし、もしこれが真理ならバイナリーオプションで勝つことは理論上不可能です。それでもどうしても確率が2分の1だと思う人は、バイナリーオプションに手を出さない方が良いでしょう。

 仮に統計上円安と円高のバランスがほぼ1対1だとしても、それは「円高円安の確率が毎回独立で2分の1」であること意味しません

 話がそれましたが、バイナリーオプションで勝つためには、取引時点までの相場の動きを考慮して次の値動きを予測し、高確率で的中させることができるシグナルを採用することが最善です。

 良いシグナルを発見することができれば、シグナルの算出から発注までの流れを自動化することで時間と資金の有効活用が可能になります。

 あるシグナルが良い悪いかを判断するために、過去のデータにシグナルを当てはめて成績を検証する作業がバックテストです。

シート上でテストを行う

 エクセルはそもそも表計算ソフトですから、シートに過去のデータ(ヒストリカルデータ)を展開すれば、シグナルの算出、成績の検証を容易に行うことができます。

 シグナルの計算式を予め入力しておいてヒストリカルデータを更新したり、その逆で同じデータに対して様々なシグナルを検証してみたり、いろいろと試してみて有効なシグナルを見つけてください。

 次のページから、ヒストリカルデータを利用する方法について解説します。

 VBAを使ったファイル操作(ファイル入出力、作成等)処理を作成する際の参考にもなると思います。